ヒシクイ
Bean Goose
Anser fabalis serrirostris

■分布:ユーラシア大陸北部で繁殖し、ヨーロッパ中部および南部、中央アジア、朝鮮半島、中国の黄河および揚子江流域で越冬。
 日本には冬鳥として本州以北に渡来する。3亜種の記録があり、亜種オオヒシクイA. f. middendorffiiは主に日本海沿いに琵琶湖まで南下。亜種ヒシクイA. f. serrirostrisは宮城県北部まで飛来。亜種ヒメヒシクイA. f. curtusはまれに記録されるだけ。
■生息地:湖沼、農耕地。亜種オオヒシクイは泥っぽい池沼の岸辺で、亜種ヒシクイは水田で採餌する傾向が強い。
■本州中部で見られる時期:
  @AB・・・・・・IJK

探鳥記
■2022-12-8 滋賀県長浜市
 探鳥を初めて10年以上経つが、オオヒシクイとヒシクイの区別に今でも迷う。ただこの二羽の個体は明らかに小さくて短い嘴のヒシクイの特徴を有していると考える。

■2018-12-17 蕪栗沼
 仙台に寄った折、なつかしくて来てみた。相変わらずヒシクイが沢山いた。
 中でこの向き合っている二羽の体の大きさがかなり異なっているので、大きい方がオオヒシクイかと思ったが、個体差の可能性の方が高いのかもしれないと思い直した。

■2013-1-27 朝日池
 80羽余のハクガンが報告されているので期待して探したが、昨日の雪で畑が一面に雪に覆われたので姿を消した。代わりに2,30羽のヒシクイが見つかった。

■2013-1-14 片野鴨池
 群れの中に長くて大きい嘴をもったオオヒシクイと思われる個体がいたので、相対的に嘴の小さなこれらをヒシクイとした。

■2010-11-2 湖北野鳥公園
 11月2日時点でオオヒシクイが大部分であるがヒシクイも混じっているという湖北野鳥センターの情報を電話で得た。従ってヒシクイがいるという前提で、オオヒシクイとの相違を勘案して選んだ。
 ヒシクイ・オオヒシクイは個体差も大きく専門家でも野外の同定には迷うそうではある。

主要更新
◆'10-10-25:本欄新設
■2022-12-8 (滋賀県長浜市(湖北野鳥センター)) 薄曇り (M.Zuiko150-500/OM-1/(1000mm相当)) 面積1/4に削減。



■2018-12-17 (蕪栗沼/宮城県) 薄曇り (Nik340/1.4X/D500(630mm相当)) 面積1/4に削減。





■2013-1-14 (片野鴨池/石川県加賀市) 曇り時々小雨 (Nik540/1.4X/D7000(1050mm相当)) 面積削減:上から2/3,なし,2/3。







■2010-11-2 ( 湖北野鳥公園/琵琶湖) (デジスコ:TSN884/TE20H/LX5(2250mm相当)) 面積削減無し。



 右から4羽目のこちらを向いている個体は隣より小さく、額の角度も大きい。オオヒシクイは体長:90-100cm、
 ヒシクイは78-89cmであるので、ほぼ1割小さい。よって、この個体はヒシクイではなかろうか。 

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